のっぽの叔父さん
問題文
祖母が南洋から持ち帰った、ブリキの不思議な箱。光を放つ、西洋のからくりだという。
祖母は私に、絵の描かれた三枚のガラス板を渡し、箱の隙間に差し込むよう言った。『のっぽの叔父さん』を呼び出して、この屋敷を守ってもらうのだと。
ランプの光をガラスに通すと、壁に映った影は異様に高く、まるで直立した箸のように細かった。揺れる光の中で、それはくねくねと蠢いていた。
祖母は、『四枚目のガラス板が一番大切だよ』と言った。そこには私を一番可愛がってくれた叔父さんがいるが、人見知りだから、他の人がいると出てこないのだと。
母親が寝静まった深夜、寝所の蚊帳にこっそり光を当て、ハンドルを回しながら名前を呼ぶ。そうすれば、叔父さんは出てきてくれるらしい。
昨夜、言われた通りにやってみた。天井を突き破りそうなほど細長い白い影が、ゆっくりと母の枕元へ這い上がっていった。
母もこのからくりが気に入ったに違いない。今朝、一番鮮やかな赤い着物を着た母が、まるで提灯のように梁から高く吊り下がり、叔父さんと一緒にゆらゆらと揺れていたから。
0
プレイ数
7.0
平均評価
0
お気に入り