クチナシの咲く夜に
問題文
精神科病棟の保護室で目を覚ますと、私の傍らには3つの死体がありました。
誰もが私を人殺しだと呼びますが、私には何の記憶もありません。
主治医の森先生だけは、私の記憶を取り戻そうと親身になってくれています。
先日、預けられていた私物の中から、半分だけ焼け焦げた写真が見つかりました。
制服姿の少女の写真。その裏には、こう書かれていました。
『お父さん、クチナシの花が咲いたよ』
私に娘がいた覚えはありません。
なのに、昨夜の夢の中でも。
私はクチナシの甘い香りと、少女の泣き声を、何度も何度も、聴いていたのです。
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