六番目の遺言書
問題文
ある高名な哲学者が、密室で自らの命を絶った。
残されたのは、内容が矛盾する六つの遺言。
一、私の全財産は、最も聡明な継承者が引き継ぐものとする。
二、継承者は、自分が私ではないことを証明しなければならない。
三、もし条件を満たす者が複数いるならば、他者を殺した者のみが継承する。
四、五番目以降の遺言は、すべて偽りである。
五、今、右手を挙げている者こそが、本物の私である。
六、私はこの遺言により、お前たちのうち一人をすでに殺した。
遺産を巡って集まった五人の弟子たちが哲学者の遺体を発見した時、死体の右手は一枚の鏡を握りしめていた。
鏡の表面には、血でこう殴り書きされていた。
『お前たちは、立つ位置を間違えている』
次の瞬間、最年少の弟子が悲鳴を上げて倒れ、そのまま絶命した。
その開かれた右手のひらには、文字通り「6」という数字が浮かび上がっていた。
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